omoinotakeは人気が急上昇しているバンドですよね。
その人気ぶりは、2024年の紅白歌合戦に初出場するほど。
omoinotakeの楽曲は、音楽性やパフォーマンス性が評価されています!
でも、omoinotakeの歌に対する評価は、好意的な意見もあれば、全く好まないという意見もありました。
omoinotakeの歌について、私の意見を交えながら分析してみました。
Contents
omoinotakeは歌下手くそ?
omoinotakeは歌下手くそという意見が、知恵袋やSNS(X)で目に付きます。
私の意見を主観的に述べると、鼻に抜けないような声が聞いていて苦しく感じてしまいました。
でも、上手い下手の評価は主観的なものに留まるので、「ほんとに下手?」「アンチでは?」と疑問が残ります。
そこで、omoinotakeが歌下手に聞こえてしまう点を「音程」「リズム」「曲想」の要素で深堀してみます。
※各種の音楽の大会でも審査の基準となる要素です。
そもそも音を当てる難易度が高いメロディーラインである
omoinotakeのメロディーラインは音階の飛ぶ幅が大きいので、曲自体の難易度が高くて音程を当てるのが難しい曲が多いです。
「ハイトーンお化け」と言われるくらいそもそも音域が
よくわからない場合は、音の高さを歌いながら手で当ててみてみるとわかりやすいです。
上から下に、ぶんって下がるときとか、下から上にぶんってあがるときがある!
そのメロディーラインの音程の正確にとらえているか、mvは加工済みで参考にならないので、Youtubeにあがっている『幾光年/渋谷路上ライブ 2024.2.14』を元にしてみましょう。(動画は、下のほうにあります)
幾億光年では、特に気になったところは以下の2か所でした。
- 4:40以降の後半にいきなり高音に飛ぶところが連続で出ていない
- 5:08でいきなり高音に飛ぶところが音程を外す声がでていないところ
ただ、前半の3:50あたりはしっかりと当てていて、さすが路上ライブで鍛えてきた~という感じがあります!
求めている表現力が高度で、技術力が追いついていない
表現力とは、歌に感情やニュアンスを込められているかという要素です。
たとえば、やさしい曲ではやさしく聞こえる声質で歌うというものです。
技術的には、ウィスパーボイス、たっぷりと息を含ませてほぉーっと両手を温めるようなゆるやかな息に速度を調節するといったものがあります。
「惑星」の冒頭はウィスパーボイスに近い歌い方を追求していて、技術が追いついてなくて音を外していると感じました。
ウィスパーボイスとは、息を多く含ませて囁くように歌う歌唱法で、繊細さや儚さ、親密さなどを表現するのに用いられます。
「惑星」の冒頭部分は、まさにそういった雰囲気で歌われており、楽曲の世界観に引き込む効果を生んでいます。
ただし、完全にウィスパーボイスだけで歌われているわけではありません。
息の量を調整しながら、地声と裏声の間を行き来するような、微妙なニュアンスを含んだ歌い方をしていると言えるでしょう。
そのため、単なるウィスパーボイスというよりも、より表現力豊かな歌唱と言えます。
omoinotakeの「惑星」は、静かで内省的な雰囲気を持つ楽曲で、ボーカルの表現力が非常に重要な要素です。
難しいことをやっているから歌下手とはいわないけど、ぜひともレベルアップして、しっかり当てて欲しいです。
リズム感: リズムを正確に刻めているか
omoinotakeの歌のリズムはとってもあっていると思います!
だからこそ、喉の都合によるゆらぎが気になってしまう(^▽^;)
純粋なラブソングでは、3:40あたりからの「だきしめた花が、すれちがう火花が」の部分のリズムが曖昧になっていると感じました。
ここは、裏拍でとりたいのか、2拍3連でとりたいのか曖昧でしたし、どちらにせよ、「すれちがう」の入りが1/8拍ほど遅れているのが気になりました。
自分で歌ってみると、そもそも息が続かなくて息継ぎすると遅れてしまいました。
ここもまた難しい技術を要求しているんだなあと感じました。
omoinotakeの幾億光年の裏声が苦しそうに聞こえる理由は?
「幾億光年の裏声が苦しそう!」という口コミがありますので、ハイトーンについても深堀したいとおもいます。
「omoinotakeは喉仏をどこに置いてきたん?」と思っちゃうくらい高いですよね。
音域としては、一般的な女性くらいの音域です。
この音域は歌い手の藤井さんの音域にとってきつい音域なのでしょうか?
苦しそうに聞こえてしまう要因は複合的なものなので、3つにわけてご紹介します!
幾億光年自体が高音域を多用している
omoinotakeの藤井さんのあいさつでも「渋谷の街で鍛えてきました」とおっしゃっています。
「鍛えてきた」というマッスルな言葉が合うような、体力を削るようなハイトーン音域なのでしょうね。
カラオケで歌ってみるとそれが良くわかる(笑)
技術的に、苦しそうに聞こえる要素と楽曲にもみられるものを列挙しました。
- 喉締め: 喉の筋肉を過度に緊張させて声を出すと、高音が苦しくなり、声が詰まったり裏返ったりします。これは最も一般的な原因の一つです。
- 息の支え不足: 高音を出すには、十分な息の支えが必要です。息が足りないと、声が不安定になり、苦しそうに聞こえます。
- 声帯のコントロール不足: 高音域では、声帯を適切にコントロールする必要があります。コントロールが不足すると、音程が不安定になったり、声がかすれたりします。
- ミックスボイスの未熟さ: 地声と裏声を滑らかにつなげるミックスボイスがうまく使えていないと、高音で声が裏返ったり、無理に出しているように聞こえたりします。
喉締めやミックスボイスについては、同じ音階でも使っているところと使っていないところがありました。
そのため、以下の「わざと」という理由が有力な可能性がありました。
感情を込めて歌うあまり、意図的に声に若干の揺らぎや不安定さを出している
omoinotakeというバンド名の通り、彼らの楽曲は、傍らに寄り添うBGMとは一線を画すジャンルだと思います。
聞き心地が良い=歌上手と思ってしまうと、その逆で歌下手と思ってしまうかもしれません。
幾億光年の大きく揺さぶられた思いを表現したくて、わざとそうしているのかもしれません。
もっというと、苦しい思いを表現しているのだから、聴き手に「苦しい」を疑似体験させているのかも。
そう思うと、逆に体験型の楽曲として素晴らしい作品ではありませんか。
曲を聞いて、思い出を反芻したり揺さぶられるというより、それを追体験させられる曲。
すごいジャンルがでてきたな…と思いました。
聴き手の要因が大きく影響している
幾億光年が~、omoinotakeの歌い手の藤井さんが~、というよりも聴き手の要因を最後に挙げておきます。
例えば私は、ヴァイオリンのような高音域よりも、チェロの中音領域が好みです。
また、歌い切るような歌い方よりも、クラシックのパワーこそ力みたいな開いた歌い方が好きだったりします。
そして歌詞がわかりやすいので、ついつい苦しかった時の思い出を思い出してしまうんですよね。
確かに1回目に聞いたときは「詰まってるなぁ」という印象だったんですが、歌詞を確認してから聞いてみると、「そういう表現なんだな」と思えるようになり、あまり苦しさは感じませんでした。
聴き手要因だけれど、歌下手くそという簡単な理由に誤って収まっている可能性があるなぁと感じました。
まとめ
omoinotakeの幾億光年が苦しそうに聞こえたり、歌下手なのかと思われる理由について深堀してきました。
上手い下手という評価は主観的なものでありますが、歌下手と感じる理由は必ず存在すると思います。
そしてそれが、omoinotakeのボーカル藤井さんの技術的な要因だけではないことを述べてきました。
わざと説でも、omoinotakeや幾億光年などの楽曲を楽しむことができたら嬉しいです!